どろしーのバイクはこう乗れ(初心者向け)





バイクのライディングテクニックはあちこちで語られ様々な本やビデオが出版されている。どろしーは大型免許を取った当初、一生懸命勉強し納得して上手くなった。

    ・・・なる   ・・・はずだった。

ところが何ヶ月経っても立ちゴケを繰り返す。道を間違えてもUターンできない。
もういい歳だし運動神経も衰えてきている。仕方ないのか。

「いや、まだだ。まだ終わらんよ。」

傷だらけの隼にまたがり転んでは引き起こし泥にまみれては笑われる毎日が始まった。


きっとどろしーと同じような化石ラ・・・もとい、リターンライダーも多いことだろう。きっと一人くらいいるだろう。そんな人にどろしーの練習方法をご紹介する。


準備をしろ

ここでは(面倒なので)大体は省略。ヘルメットは当然ながらプロテクタや皮パン、ブーツ、グローブはあったほうが嬉しい。バイクは速度が出て安定する乗り物なので低速では不安定になる。
教習所では長袖長ズボン着用と言われるが真に受けてジーンズやペラペラの長袖シャツで乗ったどろしーは痛い目にあった(ノД`)


ウォーミングアップを怠るな

タイヤはゴムだ。冷えていると硬くて滑りやすい。まずはタイヤを暖めよう。

いきなりアクセルを開けるとタイヤは簡単に空転する。

アクセルのオンオフ、スラローム等を繰り返し徐々に暖める。暖めきれずに吹き飛んだ人は数知れず つД`)  慎重に大胆に行おう。


ニーグリップを練習しろ

異論はあるだろうが言い切る。ライディングの基本はニーグリップだ。教習所では「ニーグリップしろ!」と何度も言われみんな一生懸命膝を閉じる。
なぜニーグリップをするのか。一つは自分の体を安定させるため。バイクは上下左右に自由に動く乗り物。操縦者がフラフラしているとバイクを操舵するなんて到底無理だ。結果ハンドルにしがみつくことになる。上手い人にはなんのことはないコーナーをハンドルに力が入ってる人はステップをガリガリ擦ってたりする。

ニーグリップという名前から膝だけでやると勘違いする人も多い。実際には腰や足首、ち○ちん、その他全部を使ってホールドする。また体と車体の接地面積が大きいほうがバイクからのインフォメーションを感じやすい。スクーターが怖いという人はニーグリップできないために車体の挙動を感じにくいのだ。

長井鶴にいらっしゃる方に「ニーグリップしてくださいね」と言う。「わかりました(´∀`)」と元気よく返事をして全然できない。何度言ってもダメだ(聞けよー ヽ(`Д´)ノ )
よくよく見ると本人はニーグリップしているつもり。意識と行動が一致しない典型的な例だ。
そこで誰でも簡単にニーグリップができるようになる方法が直線の練習だ。

これが直線の練習だ

ゆっくり走りながら左手は腰にあて右手でアクセルを開ける。ある程度スピードが出たところでアクセルを戻し今度はフルブレーキ。その時に前輪がフラついたり体が置いて行かれないように注意する。
ポイントはアクセルを開ける時はリッターバイクであろうと一瞬でもいいのでストッパーまで回し、ブレーキをかける時は後輪が浮きそうになるくらいまでかける。(浮いても問題ない) 右手はアクセルとブレーキのみに力を加えハンドルはできるだけフリーにしておく。
これで体がフラフラせずバイクも真っ直ぐ走れればニーグリップは完璧。
アクセルの開け方とブレーキの練習もできて一石二鳥の練習だ。
コケないように注意だ。


フォームを見直せ

見るからに不審・・・もとい不自然な乗り方だ

体を安定させてハンドルを自由に操作できるためには腕をある程度曲げておかなければならない。背筋がえびぞりだったり腕が伸びているとハンドル操作は難しい。
ハンドルが切れても手が届くように肘を上げ腕を開く。そのためには前傾姿勢になる。
スーパースポーツなどハンドルの低いバイクは背中が水平に近くなるくらい前傾しなければならない。


これがOの字の練習だ

直線の練習をそのまま長円形にしたのがO(オー)の字だ。アクセルの開け方、ブレーキのかけ方は直線と同じだがコーナリングで傾く分手加減してあげよう。その方が自分のためだ。
当然ニーグリップは手加減しない。
コーナーはスローインファーストアウトが基本だ。
目印のパイロンにはアウトから入ってコーナーを脱出する時に一番近づくようにする。

Oの字に慣れたらアクセルを早めに開けブレーキを遅らせる

路面が濡れていたのでかなり手加減した例。


これが8の字の練習だ

8の字は初心者の練習の集大成でありライテクのほとんどが詰まっている。
Oの字のコーナーを少し我慢して深く回りアクセルを大きく開けて切り返す。
視線は回っているパイロンの次に送る。顔を向けるのではなく上半身全てを先に向けるつもりで。

8の字に慣れたらアクセルを早めに開けブレーキを遅らせる

間隔を変えてみよう

8の字GP計測風景

 CB400SF

 KSR-2

 CBR600RR


Uターンは足を着け

ジムカーナでは足を着くとペナルティになるが競技をしているのでなければ足を着こう。
安心してターンできる


回転を練習しろ

普段は回転なんてすることはないだろうが機会があれば是非やってみたい。
回転にはかけがえのないものがふんだんに含まれている。
ただし転倒の確率は他のメニューに比べて飛躍的に高い。他人のバイクでやろう。


目線を先に向けろ

3本のパイロンの真ん中を常に見続ける。
バイクに乗ったら(たとえ他人のバイクだろうと)信じる。バイクを気にせず目は常に先を見る。

目線についての補足

最初目線を先のパイロンに向けようとしたが上手くいかなかった。
どうしても自分の向っているパイロンを凝視してしまうのだった。
他の人も目線を指摘されるとその時だけ先を見るが、30秒もすれば忘れてしまうようだ。

ところが最近ビデオチェックしてみるとどろしーの目がある程度先を向くようになってきた。
特に視線は考えていない。ただ気が先に行くようになっただけである。
目線は意識に伴って向けられるもので、目線だけを先に持って行っても意識=体はついていかないようだ。
目線を指摘された場合は体を動かすよう努力しよう。


ラインどりを考えろ

走行ラインはある程度走ればわかる。ぶっちゃけ机上で十分。
実際どろしーと上級者の考え方にそれほど違いはなかった。(経験の差の分は違う)
ところが実際に走ってみるとあっという間に離されてしまう。タイムで大差がついてしまう。
開け方が足りない?ブレーキが早すぎる?バンクが足りない?
ラインから考えてみよう。Oの字の単純なラインで比較する。

これが初心者のラインだ

先で出てきたパイロンの外側から大きく回りこみパイロンをかすめるようにして次のパイロンにアプローチ。
単に習ったラインをなぞっているだけでバイクの特性を考慮していない。

バイクはアクセルを開けると外側に孕む。ブレーキをかけるとハンドルがよく切れる。
つまりわざわざ行こうとしなくてもアクセルを開ければ自然にパイロンの外側にいることになる。
アクセル、ブレーキ、その他の操作をぎりぎりまで使った結果がラインに一致すれば無駄のない走りとなる。

バイクが自然に作ってくれるライン

違いがわかり難いが(ヘタなので)、うまい人はもっと顕著に違う。
旋回中にアクセルを開けることで後輪がクイックに回りこんでくれることも計算に入れている。
上級者ほど全開にした時の自分のバイクの挙動を把握しラインに乗せる(乗る)ことができるのだろうと思われる。


コケる理由

回転の場合

スリップダウンその1

巷ではタイヤに加重をかけていれば滑らないという話を聞くが、どろしーのレベルではタイヤのグリップ力に頼りっぱなしだ。回転中にほんのちょっと駆動力をかけ過ぎると簡単にフロントタイヤは滑ってしまう。

スリップダウンその2

コーナー進入時はフロントブレーキを引きずるとよく曲がると言われる。ハンドルがよく切れる為だと思える。
ブレーキを握る速度が速すぎたためフロントタイヤが一瞬でグリップを失ったと思われる。


Oの字の場合

スリップダウンその3

ライディングの基本はタイヤと対話することだと言われる。前の周回でリヤタイヤが滑っていたにも関わらず同じ乗り方をしたために次の周で加重をかける寸前にリヤをきっかけにして転倒している。気温が低くてタイヤが温まらなかったことも少し影響しているかも知れない。


アマリングを消せ

タイヤに自然とできるアマリング。別名天使の輪と呼ばれる下手糞の代名詞。
これを消すことができれば自然に速くなれる(かも知れない)

タイヤサイドをよーく見ると


使っていない部分がある


そこで余っている部分の明確化を実施。チョークで。


    ↓↓↓

チョークが消えるように頑張って走りこむのだ

    ↓↓↓


消えないっ(涙


練習のポイントはただ単に車体を傾けても駄目。しっかりアクセルを開けしっかりブレーキをかける。
その上でフルバンクできるようになれば走りは見違えるようになる(はず)


副次的な効果として左右曲がりの得手不得手がわかる。

左側余り多
右側





Oの字をマスターせよ

練習場に初めて来た人を見ていると、いきなり8の字をする人が多い。
かくいうどろしーも隼で8の字を延々とやっていた。
しかしUターンすら満足にできない人間(どろしー)が8の字をやっても上手にはならなかったのである。
(それなりに曲がれるようにはなる)
8の字の前にやる練習、それがOの字だ。練習方法は上に書いてあるが、
8の字と違って切り替えしがない分単純だ。その分集中できる。

できるだけバンクさせできるだけ小さく回れるように頑張る

曲がり始めは前輪に跨り、立ち上りでは後輪に乗っかるとうまく走れるように思う。
うまく走れると溝が無くなったタイヤや、雨の日でも思いの外グリップすることが体感できる。
現在のどろしーはOの字の段階で8の字はまだまだ先なのであった。




おまけ

バッテリーのないバイクは押しがけをしろ

どろしーがジャンケンに負けた風景

オンボード映像(1本目は運転者の目からの見え方、2本目は車体からの映り方)


製作     どろしー
ロケ地    長井鶴交通公園 HSR九州
協力     ミスタークリップマン(RVF)
        まー君(NSR)(小学3年生)


九州のジムカーナ大会

2010.12.12 HSR九州2輪ジムカーナ大会

2009.11.23 HSR九州HSR杯

2009.8.8 HSR九州バトラックス杯第2戦

2009.6.14 HSR九州ダンロップ杯第2戦

2009.5.5 HSR九州バトラックス杯第1戦

2009.2.1 HSR九州ダンロップ杯第1戦

2008.5.6 HSR九州ダンロップ杯第2戦

2008.3.23 HSR九州バトラックス杯第1戦

2008.1.27 HSR九州ダンロップ杯第2戦

2007.6.10 HSR九州ダンロップ杯第2戦

2007.5.13 西鉄自動車学校春の二輪車安全運転講習会

2007.3.4 HSR九州ダンロップ杯第1戦

2006.10.1 HSR九州ダンロップ杯第3戦







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